挙証責任の在処―学問の進展のために―
挙証責任の在処
―学問の進展のために―[論理の赴く所][著書や論考の紹介]
【リンク追加のお知らせ(2022/01/04)】
古賀達也の洛中洛外日記の記事「『旧唐書』倭国伝「去京師一萬四千里」」に、続き((5)(6)(7))が掲載されていますので、追加しました。
【リンク追加のお知らせ終わり】
古賀達也の洛中洛外日記 第2649話 2021/12/27 『旧唐書』と『新唐書』の共通認識 に多元的古代研究会(略称「多元の会」)の研究発表会の参加者からの興味深い質問が紹介されていました。次のものです。
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「九州王朝説の史料根拠として『旧唐書』を一元史観の人に示しても、『旧唐書』は誤りが多い史料で信頼できないと反論される。どのように説明すればよいだろうか。」
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もちろん、古賀さんはその質問に対して丁寧に説明されています(上記ブログをご覧ください)。
私は、別の観点からこの質問に応えようと思います。基本的に次のようにすべきと考えます。
●「『旧唐書』は誤りが多い史料で信頼できない」という主張の『挙証責任』はそう主張した側にあります。
よって、「『誤りが多い』と言われましたが、どこがどのように誤っているのでしょうか?」と尋ねる方が良いと考えます。
その「誤っている」と指摘された事項を調べて、その指摘の真偽を確認することによって学問の進展が図れます(その指摘が正しかろうと誤っていようと)。
「誤りが多い史料で信頼できない」という主張は、論証されない限り単なる「イデオロギー」です。逆に「一元史観」の学者に聞きましょう。『日本書紀』の記述の誤りをいくつか指摘すれば、「『日本書紀』は誤りが多い史料で信頼できない」とできるのでしょうか。『日本書紀』という史料を丸ごと捨てて「一元史観」が成り立つというのでしょうか。
「ダブルスタンダード(二枚舌)」は「イデオロギーの常備品(常套手段)」です。
「『誤りが多い』とは『どの箇所(事項)』で『どれだけ(数が)あるのか』を挙げて頂かないと『貴方の主観』ですので、論じることができません。『その主張の合否』を検証できるように挙げてください。とても多いようでしたら一覧表にして後日にでも送ってください。検討させていただきます。」と応じるのが良いでしょう。もちろん、その場でいくつか指摘箇所(事項)を挙げられた場合は、それらに対する反論(それはこれこれこういう理由で「誤りではない」と論証)する力量があると理想的です(「他流試合」ですから)。しかし、即答することが大事なのではなく、しっかり検証してその結果を研究に活かすことが大事だと思います。古賀さんの次のブログ記事がとても勉強になりました。
古賀達也の洛中洛外日記 第2642話 2021/12/21 『旧唐書』倭国伝「去京師一萬四千里」 (1)
古賀達也の洛中洛外日記 第2643話 2021/12/22 『旧唐書』倭国伝「去京師一萬四千里」 (2)
古賀達也の洛中洛外日記 第2644話 2021/12/23 『旧唐書』倭国伝「去京師一萬四千里」 (3)
古賀達也の洛中洛外日記 第2645話 2021/12/23 『旧唐書』倭国伝「去京師一萬四千里」 (4)
古賀達也の洛中洛外日記 第2646話 2021/12/24 『旧唐書』倭国伝「去京師一萬四千里」 (5)
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